インフルエンザ予防と歯科医院でできる大切な対策
~お口の健康が感染予防につながる理由~
毎年、冬になると流行するインフルエンザ。高熱や全身のだるさ、咳、喉の痛みなど、日常生活に大きな影響を及ぼす感染症です。
特に小さなお子さまやご高齢の方、持病のある方は重症化のリスクもあり、予防がとても重要です。
実は、歯科医院でのケアやお口の健康管理が、インフルエンザ予防に関係していることをご存じでしょうか。
今回は、歯科の視点から見たインフルエンザ予防について詳しくご紹介します!
インフルエンザはどのように感染する?
インフルエンザは主に、
• 咳やくしゃみによる「飛沫感染」
• ウイルスが付着した手で口や鼻、目を触ることによる「接触感染」
によって広がります。ウイルスは鼻や喉の粘膜から体内に侵入するため、口腔内や喉の状態が感染リスクに影響すると考えられています。
お口の中とインフルエンザの意外な関係
お口の中には多くの細菌が存在しています。歯磨き不足や歯周病があると、口腔内の細菌数が増え、喉や気道にも悪影響を与える可能性があります。
近年の研究では、
• 口腔内が不衛生な状態だと、ウイルスが粘膜に付着しやすくなる
• 歯周病菌が出す酵素が、インフルエンザウイルスの感染力を高める可能性がある
といった報告もあります。
つまり、毎日の口腔ケアと歯科での専門的なメンテナンスは、感染予防の一助になるのです。
患者さんご自身でできる予防ポイント
患者さんご自身のセルフケアも非常に重要です。
① 正しい歯磨き習慣
1日2~3回、歯と歯ぐきの境目まで丁寧に磨きましょう。特に就寝前の歯磨きは、細菌の増殖を抑えるうえで大切です。
② 舌のケア
舌の表面には「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる汚れが付着しやすく、細菌の温床になります。専用の舌ブラシや柔らかい歯ブラシで、優しくケアしましょう。
③ 定期的な歯科メンテナンス
歯科医院でのクリーニングは、歯磨きでは落としきれない汚れや歯石を除去できます。口腔内を清潔に保つことが、結果的に全身の健康につながります。
歯科受診のタイミングについて
「インフルエンザが流行している時期は、歯医者に行かないほうがいいのでは?」と心配される方もいらっしゃいます。しかし、定期的なメンテナンスを中断してしまうと、かえってお口の環境が悪化することもあります。
体調が良好であれば、定期受診は問題ありません。不安な点があれば、事前にご相談ください。
インフルエンザ予防というと、ワクチン接種や手洗い・うがいを思い浮かべる方が多いと思います。しかし、お口の中を清潔に保つことも、感染予防の大切な要素のひとつです。
歯科医院での定期的なケアと、毎日の丁寧な歯磨き習慣を続けることで、インフルエンザだけでなく、さまざまな感染症予防や全身の健康維持につながります。
当院では、安心して通院していただけるよう、これからも感染対策と丁寧な診療を心がけてまいります。
気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
年末のご挨拶
本年も当院をご信頼いただき、誠にありがとうございました。来年も皆さまのお口の健康を守るパートナーとして、より一層精進してまいります。寒さが厳しくなる時期ですので、どうぞ体調にお気をつけて、健やかに新しい年をお迎えください🍀










